<国際親善試合:日本5-0ガーナ>◇13日◇NDスタ

 仁川アジア大会に出場する、なでしこジャパン(FIFAランク3位)が、ガーナ(同48位)に大勝した。FW高瀬愛実(23=INAC神戸)が、前半15秒で先制ゴールを挙げ、2-0の同18分には追加点を決めた。MF澤穂希(36)がつけていた背番号10を初めて背負った壮行試合で活躍し、2連覇の懸かる大会に向け弾みを付けた。代表一行は今日14日に韓国入りする。

 重圧を一瞬で吹き飛ばした。開始15秒、MF宮間の縦パスに抜け出した高瀬は、GKの動きを見極め右足でループシュートを決めた。長く澤が付けていた背番号10を初めて背負った試合でゴール。「代表の10番は重みがある。ホッとしました」。2-0の同18分には2得点目を奪い「背負うからには責任や覚悟がいる。いいプレッシャーの中でやれたから結果が出せた」。

 7日のなでしこリーグ千葉戦で、プロ入り後初めて地元の北海道に凱旋(がいせん)。中学時代、所属した釧路リベラルティーの練習に片道3時間かけ通ったことを思い出し「原点に戻った」。新たな気持ちで代表のユニホームに袖を通した。

 今季はINAC神戸で主将も務める23歳に、佐々木監督は「自信もつけている。10番の重みを感じてくれていたと思う」と称賛した。だが、高瀬は満足していなかった。初招集のFW増矢が無得点に終わったことに触れ、「点をとらせてあげたかった。それができたら成長できると思うけど、まだまだ」と話した。頼もしい背番号10が、大会連覇へチームをけん引する。【桑原亮】