日本(FIFAランク48位)は今日10日に新潟・デンカSでジャマイカ(同100位)との国際親善試合に臨む。

 日本代表の新星FW武藤嘉紀(22=東京)が、海外デビュー前に「ワイド」な箔(はく)を付ける。ジャマイカ戦では3トップの左で初先発が濃厚。9月のベネズエラ戦でアギーレジャパン1号を決めたポジションだ。2戦連続で結果を残せば、自身初の海外マッチとなるブラジル戦(シンガポール)での起用がより高くなるだけに、武藤は「もし出場となれば、周りの選手と良い距離感を大事にしてやっていきたい」と連係面を強調した。

 海外デビューする前に「メンノン・デビュー」を果たした。今日10日発売の「メンズ・ノンノ」に登場。私服を着てのモデル起用ではなく、サッカー選手としてアスリートコーナーでの抜てきだが、武藤にとってファッション誌は初めて。Jリーグや日本代表での飛躍でサッカーの枠を超え、22歳が活躍する場は急激に広がっている。知名度も注目度もアップし、ブラジル戦前の先発テストに好条件もそろった。

 左FWの後方には10番を背負う香川がいる。不在だったベネズエラ戦では、得意のドリブルで中央突破の勢いのままミドルシュートを放ち、個の力だけで代表初ゴールを決めた。だが香川とのコンビに「ボールが収まるので、いい動きをすればいいパスが出てくる。自分の持っているスピードを生かす。裏へ抜けていければチャンスになる」と香川発信のスルーパスにも対応すれば、より攻撃の幅が広がる。ゴールへの選択肢が増える。

 プロになった今季、J1でアウェー初ゴールを決めたのが、ここ新潟。小学校時代、毎年夏に訪れた思い出の場所でもある。「いい感触のある場所だから、明日結果を出せればいい。ブラジル戦に出るためにもまずはジャマイカ戦で結果を出す」。再び世間を驚かす。【栗田成芳】