<U-19アジア選手権:日本2-1韓国>◇1次リーグC組◇13日◇ミャンマー・ネピドー

 日本は、FW南野拓実(19=C大阪)の2得点で韓国に競り勝ち、1次リーグ突破を決めた。引き分け以下で敗退が決まる一戦。前半13分に南野のゴールで先制し、同29分に追いつかれたが、後半20分に再び南野が決めて勝ち越した。C組を1位通過した日本は、17日の準々決勝でD組2位に勝てば、来年5~6月にニュージーランドで開催されるU-20(20歳以下)W杯の出場権を4大会ぶりに獲得する。

 日本を1次リーグ突破に導いた立役者・南野は後半ロスタイムに退き、試合終了の笛をベンチの前で聞いた。「苦しい時間もあったけど、チャンスが来ると思っていた。決められて良かった」。笑みを浮かべて、ごくりと水を飲んだ。

 立ち上がりから攻勢をかけた。前半13分、南野は右サイドをドリブル突破するとゴール前の角度のないところから右足を振り抜き、先制弾を決めた。同29分にCKから失点を許し同点とされるが、慌てなかった。後半20分、左サイドのMF金子のパスをFW北川がヒールパス。詰めていた南野がダイレクトで右足を合わせて、ど真ん中に決めた。

 今大会で主力として戦ってきたDF広瀬を脳振とうで、MF松本を左ひざの負傷で、MF奥川を右足中足骨の骨折で欠く苦しい状況だった。DF内山、宮原、FW北川が今大会初出場。3-1で大会初勝利を挙げた11日のベトナム戦から先発が5人入れ替わった。そんな中で、キャプテンマークを巻いた南野が力強く攻撃をけん引した。

 各年代の日本代表が韓国に連敗していた。9月にタイで行われたU-16アジア選手権の準々決勝では0-2で敗戦。U-21代表が臨んだ仁川アジア大会の準々決勝でも0-1で敗れていた。南野は「U-16と、U-21のあだを討とうと、みんなで話していた。勝ててよかった」と話した。

 17日の準々決勝では出場権をかけてD組2位と対戦する。「次で勝たないと今日の意味がない。気を引き締めて、しっかり3日間準備したい」。4大会ぶりとなるU-20W杯の出場権獲得に目を向けた。

 ◆D組の現状

 勝ち点4で得失点差6のイラクが首位に立つ。2位は勝ち点4で得失点差2のカタール。3位には勝ち点1、得失点差-2の北朝鮮、4位は勝ち点1、得失点差-6のオマーン。今日14日にイラクと北朝鮮が、カタールとオマーンが対戦する。