日本協会は16日、今月末の国際親善試合カナダ戦に臨むなでしこジャパン21人を発表した。MF澤穂希(36=INAC神戸)は選ばれず、海外組が9人選出。会見した佐々木則夫監督(56)は「特別な目で見ているわけじゃない」としつつ、澤の背番号「10」を空き番号として配慮を示した。

 仁川アジア大会は、規定で背番号を空けられないため、FW高瀬が10番を背負った。指揮官は「澤選手はバロンドールも、W杯の最優秀選手にも、得点王にもなった選手。規定でつけないといけない時以外、W杯のメンバー決定までは空けておく」と明言した。男子も9月の親善試合では招集されなかったMF香川の代わりに、MF森岡が10番をつけた。男女通じて、空き番は珍しい措置だ。

 澤も、このまま後進に道を譲るつもりはない。午前練習後、取材に応じ「現役でやってる以上、代表に入れば光栄なこと。自ら代表引退という感じは考えてない」とキッパリ。佐々木監督は「もっと上がって欲しい」と、今後の招集の可能性は否定しなかった。来年6月のW杯までに、大黒柱の復活を期待している。【桑原亮】