サッカー分析会社「データスタジアム」のデータを使って日本代表のこの1年を振り返る。計37人が出場した今年は、FW本田圭佑(28)が7アシストを記録し「アシスト王」を獲得した。昨年の2アシストから激増し、ゴールに絡んだ回数を数値化した「ゴール関係ポイント」も2年連続で1位だった。

 本田のアシストが急増した理由は2つある。

 (1)W杯まで

 公言する「W杯優勝」に向け、どんどん時間がなくなっていた時期。自身も代表チーム全体も唱えてきた「個」=個の力を思うように伸ばすことができなかった。よって、個の力よりチームとして戦うスタイルにかじを切り得点へのエゴを捨てた。

 (2)W杯後

 所属のACミランでゼロからのポジション争いを強いられた。代表と同じ右FWでアシストにもこだわった。20日のローマとの年内最終戦後「結局、点を取らないとミランの10番としては生き残っていけない。もしくはアシスト。アシストでも評価はされるし、生き残ってはいけると思う」と言った。内容より、シビアに結果そのものを求められるセリエAのFWとして当然の“進化”だった。【日本代表担当=八反誠】