日本協会の霜田正浩技術委員長(47)が8日、極秘渡欧した。次期代表監督との交渉を任されており、今週から本格的な話し合いを始めるもよう。監督選任を一任されている技術委員会は、大仁邦弥会長から「できれば(3月27日の)チュニジア戦には間に合わせてほしい」と指示されており、同委員長は「現在どこかのクラブを指揮している監督よりは、フリーの方が現実的ではある」と話しているだけに、欧州のフリー監督を優先させる方針だ。

 第1候補は、前イタリア代表監督のチェザーレ・プランデリ氏(57)とみられるが、イタリア各紙が「プランデリは日本からのオファーを断った」と報じている。他にも、現在フリーのパウロ・ベント氏(45=前ポルトガル監督)やホセ・アントニオ・カマーチョ氏(59=元スペイン代表監督)、欧州クラブで実績を残しているルチアーノ・スパレッティ氏(55)、トーマス・トゥヘル氏(41)らの調査も進めている。

 また、現イラン代表監督で名古屋で指揮を執った経験があるカルロス・ケイロス氏(61)も候補リストの上位に入っているもようだ。他にデンマーク人のミカエル・ラウドルップ氏(50)、ブラジル人のオズワルド・オリベイラ氏(64)とルイス・フェリペ・スコラリ氏(66)らが候補に入った。前名古屋監督のドラガン・ストイコビッチ氏(49)は身辺調査の段階でリストから外れたもよう。

 日本協会関係者は「霜田委員長は監督を決めるまで帰国しないかも」と話す。日本サッカー界の命運をかけたピッチ外の戦いが、いよいよ始まった。