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オシム監督愛のムチ、FWを“しごき”

練習でボールを蹴るオシム監督(撮影・鹿野芳博)
練習でボールを蹴るオシム監督(撮影・鹿野芳博)

 【クラーゲンフルト(オーストリア)10日=岡本学、北村泰彦、塩畑大輔、中野吉之伴通信員】オーストリア戦で無得点に終わったFW陣に、日本代表のイビチャ・オシム監督(66)が“愛のムチ”を振った。11日のスイス戦に向けた9日の練習で、FWの4選手に「しごき」を加えた。バリエーションを変えながら約1時間行ったサイドからの攻撃練習で「FWにシュートを打たせろ」「入れたら覚えておくから(得点を)数えろ」と発奮を促すゲキ。屈指の守備力を誇るスイス戦で、決定力不足打開への足掛かりをつかませる。

 日が傾いた練習場にオシム監督の声が響いた。ピッチ半面ずつ2組に分かれて始まったサイドからの攻撃練習。マンマークが付いたFW陣に指揮官から次々にゲキが飛んだ。「FW4選手のシュートのみ有効だ」「入れたら覚えておくから(得点を)数えろ」「FWはマークをどうやって外すか考えろ」…。好プレーは褒め、中途半端なプレーには名前を呼びながら不満のポーズ。オシム流初のFWに対する「しごき」は、4対2から4対5まで攻守の人数を切り替えながら6パターン、約1時間続いた。

 今遠征では、右ひざ故障から復帰したばかりのエース高原の招集を見送った。オシム監督が国内組のFWに求めたのは、屈強な選手がそろう欧州相手の得点。高原の相棒となるFWの出現を望み、高原不在のシミュレーションと位置付けた。しかし7日のオーストリア戦では、佐藤を除くFW3人で計5本のシュートも無得点。この日の練習では長身同士の巻-矢野、スピードが持ち味の佐藤-田中達のコンビも試しながら、FW陣に得点への意識を高めることを強いた。

 昨年のW杯で4戦無失点の主力が残るスイス。世界屈指の守備陣相手に、決定力不足のFW陣にきっかけをつかませたい-という思いが、この日の練習に表れた。オシム監督は「世界で活躍する良い選手がそろってるし、スイス戦は難しくなる。ただ日本は、いい道に向かって進んでいる」と知人に漏らした。

 この日の練習前ミーティングでは、ビデオでスイスを解剖した。練習を終えた佐藤は「前には強いが1タッチ、2タッチで攻めればついてこられない」、矢野も「裏に抜ける動きが重要。ファーサイドをうまく使いたい」と得点のイメージを高めた。指揮官の「しごき」で目覚めたFW陣が、ゴールという形で一発回答する。【岡本学】

[2007年9月11日9時6分 紙面から]

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