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なでしこ勝った永里V弾/女子W杯

後半終了間際、ゴールを決めガッツポーズで喜ぶFW永里(右)(ロイター)
後半終了間際、ゴールを決めガッツポーズで喜ぶFW永里(右)(ロイター)

<女子W杯:日本1-0アルゼンチン>◇14日◇1次リーグ◇A組◇中国・上海

 【上海=江橋儀典通信員】なでしこジャパンが土壇場で、決勝トーナメント進出に望みをつなぐ勝ち点3をもぎ取った。0-0で迎えた後半ロスタイムに、FW永里優季(20=日テレ)がゴールを奪い、1-0でアルゼンチンに競り勝った。11日のイングランド戦の同点弾に続き、後半ロスタイムに貴重な得点を挙げる粘りを見せた。大量得点はできず、イングランド-ドイツ戦が引き分けたため、状況は厳しくなったが、17日のドイツ戦に3大会ぶりの8強進出の夢をかける。

 なでしこは苦境に強かった。後半ロスタイム、FW荒川のパスを右サイドで受けたDF近賀が、強烈なシュートを放つ。GKがはじいたこぼれ球に、永里が思い切りよく飛び込み、右足で押し込んだ。荒川、近賀との「日テレ・ホットライン」で決めた。「ロスタイムに絶対チャンスが来ると思った。最高の気分」。狙っていた大量得点は逃したが、最低ノルマの勝ち点3はもぎ取った。

 ボール支配率で66%と上回りながら、アルゼンチンの激しい当たりに苦しめられた。そんな中、大橋監督は後半5分、左サイドにDF宇津木、同12分にはイングランド戦で左ひざを打撲した荒川を投入。宇津木のクロスに大柄な永里と荒川が飛び込む形を繰り返させ、相手DFを引き付けた。その上で同34分、突破力のあるDF近賀を入れて勝負に出たのが当たった。

 選手も、監督の我慢の采配を感じ取っていた。右サイドで先発した安藤は、縦突破を繰り返し相手DFを消耗させた。近賀と交代する際には「仕掛ければ行けるよ」と声を掛けた。近賀は「ピッチがぬれていたし、シュートを枠に打てばGKがはじくと思った」と積極的にゴールを狙った。全員で耐え、得た1ゴールだった。

 永里自身も試練を乗り越えて大舞台に立った。03年大会でアルゼンチンに6-0と大勝した時は高校1年生。ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂もあり、テレビ観戦し「人ごとでした」。昨年7月のW杯アジア最終予選では、出場権のかかった北朝鮮戦で2-3と敗れ、「私のせいで負けた」と大泣きした。そこからはい上がってきた。

 17日の相手ドイツは前回大会優勝の強豪。状況は厳しいが、なでしこジャパンは最後まであきらめない。「勝ちに行きたい。試合に出たら、果敢にゴールを狙いたい」と永里は力強い。

[2007年9月15日9時30分 紙面から]

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