U-23(23歳以下)日本が1次リーグ突破に王手をかけた。13日の初戦で北朝鮮を1-0で退けた後、同じB組のタイとサウジアラビアが1-1で引き分け。明日16日の第2戦タイ戦で勝てばグループ2位以上=準々決勝進出が確定する。北朝鮮戦はDF植田直通(21=鹿島)の1点を守り抜いたものの、取り組んでいるロングボール攻撃が機能せず。速攻と遅攻の使い分けを大会中に修正していく。なお試合翌日の14日、先発メンバーは軽めの調整で終わり、控え選手はミニゲームなどで汗を流した。

 殊勲弾のDF植田に祝福メールが殺到した。無料通信アプリLINEを含めて100件を超える連絡があり「全員に返信? もちろんです」と笑顔を見せた。

 前日は攻守に獅子奮迅の活躍を見せた。開始5分、DF山中の右CKをファーサイドで受けて先制。「マーカーにフェイントをかけたら簡単に外せた。オレが決める気だった」。冷静に右足を合わせ、GKの股下を射抜く。手倉森ジャパン20戦目の初ゴールだった。

 その後の85分間は、猛攻をことごとくはね返した。空中戦の勝利数「12」は両軍最多。「蹴ってきてくれて、楽しかった」。日本が苦手としてきたロングボールも植田には餌食だった。

 試合中、約1000人の北朝鮮応援団から「ウエダ」コールも浴びた。実際は意味が違う朝鮮語の応援だったが「僕も聞こえました。プレッシャーかけてきてんのかと(笑い)」。冷や汗をかく劣勢も、勝利の立役者には余裕があった。