アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の第3節の初日が7日に各地で行われる。G組3位と出遅れた鹿島はアウェーでシンガポールAFと対戦。決勝トーナメント進出に向けて負けられない一戦で、リーグ戦で2戦連続途中出場で決勝点を決めているFW興梠慎三(22)が三たび「スーパーサブ」として起用されることになった。高温多湿の厳しい環境でアウェー勝利を奪いにいく。

 勝負強さを発揮する背番号13が、高温多湿のアウェー戦の鍵を握る。オリベイラ監督がこの日の会見で「先発は4日の京都戦と同じ」と明言したことで興梠のベンチスタートが確定したが、リーグ戦で2戦連続「サヨナラ弾」を決めた男は重要な責務を背負った。

 30度近い気温と70%前後の湿度が予想される。鹿島の鈴木満強化部長は「相手は守りを固めるだろうけど、疲れてきた後半に速い興梠を入れれば効果的」と話した。50メートル5秒台の興梠のスピードでかき回し、ゴールをこじ開けようというのだ。

 今回の一戦を含め新人FW大迫に公式戦4戦連続で先発を奪われた形だけに、興梠は「頭(先発)で出たい」という。それでも、普段から「結果を出し続けることが大事だと思う」と集中力を維持。オリベイラ監督は「得点する以外に大切な部分があるし、今と思った時に先発に入れる」と話した。先発返り咲きのため、興梠は「スーパーサブ」で三たび結果を残したいところだ。(シンガポール=菅家大輔)