<アジアCL:鹿島1-0長春亜泰(中国)>◇23日◇1次リーグ◇F組◇カシマ

 鹿島がホームで長春亜泰(中国)をMF中田浩二(30)のゴールで1-0と下した。

 ベテラン中田が試合を決めた。MF野沢の右FKをニアに走り込み頭で合わせて決勝点を奪取。「おれのマークがルーズだった。岩政とイ・ジョンスががっちりマークされてたので、その前に入ろうと思った」。経験豊富な男らしい冷静な読みが勝利を呼び込んだ。

 主将のMF小笠原が出場停止、MF本山は長期離脱中。中盤の軸2人を欠き、新戦力MFフェリペガブリエルとイは連係に不安を抱えていた。そんな苦境に陥ったチームを、キャプテンマークを巻き「声をかけようと思った。マークを巻こうが巻くまいがやることは同じ」とけん引した。

 昨年の今ごろは右ひざ手術からの復帰を目指しリハビリ中。回復が遅れ苦悩の日々を送っていた。あれから1年。「今年はいい状態でできている。これを続けていきたいし、最初に結果が出て良かった」。苦楽を知る男の一撃が悲願のアジア制覇への第1歩となった。