仙台Ｌ有町　絶妙ループ弾スタメンに前進

　なでしこリーグ仙台レディースＦＷ有町紗央里（２６）が、開幕スタメンに１歩前進した。今季岡山湯郷から加入した元なでしこジャパンＦＷは、２０日に千葉・市原市内で行われたノジマステラ神奈川相模原（チャレンジリーグ）との交流戦（４５分ハーフ）で１得点。前日１９日の浦和戦から２試合連続ゴールで、決定力の高さをアピールした。

　納得の一撃だった。前半２６分、ＤＦラインの裏に抜け出してＭＦ川村のパスを受けると、ＧＫの頭上を越えるループシュート。「あの展開が理想。ナイスゴールでした」と笑顔を見せた。得点シーン以外でも相手の背後を積極的に狙い、味方のパスを引き出す動きをやめなかった。午後に行われた日テレ戦では、有町がピッチに立った後半から前線でボールが落ち着き、流れが一変。「裏に抜ける動きや周りを生かすプレーが得意だけど、まだ全然ダメです」と謙遜するが、加入から１カ月足らずで特長を存分に発揮している。

　ＦＷ陣には浜田、井上、新加入の西川らスピードを武器とする選手が多い。来週にはブラジル人ＦＷジョバーニャも合流予定。激しいポジション争いは必至だが、昨季まで８年連続得点中の実績は最上位。背番号２４の新エース誕生の予感がする。【鹿野雄太】

　◆有町紗央里（ありまち・さおり）１９８８年（昭６３）７月１２日、福井県坂井市生まれ。長畝ＦＣでサッカーを始める。福井工大福井高を経て０８年に岡山湯郷に入団。同年のＵ－２０Ｗ杯チリ大会に出場。１３年にはなでしこジャパンに選ばれ、国際Ａマッチ１試合に出場。今季から仙台レディースに加入。なでしこリーグ通算１４７試合３７得点。１６０センチ、５５キロ。

　［2015年2月21日11時39分　紙面から］