浦和は、過密日程を乗り越えるターンオーバー制で、因縁の試合に臨む。今日28日、昨季優勝争いを繰り広げたG大阪との富士ゼロックス・スーパー杯が、日産スタジアムで行われる。27日の公式練習では、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ初戦水原戦(1●2)から大幅にメンバーを替え、新加入FW高木俊幸(23)らが主力組に入った。

 緑色のビブスを着たFW高木の左クロスをFW李が押し込み、浦和の練習が終わった。ハーフコートを使って戦術練習を行ったが、ACL初戦のアウェー水原戦(25日、韓国)で先発したFW石原、MF宇賀神、DF橋本は現れず。代わりに高木、李、MF梅崎、関根ら水原戦で出番のなかった選手が、主力組で連係を確認。3月4日にはACLブリスベン戦(ホーム)、同7日はJリーグ開幕の湘南戦(アウェー)と連戦のため、ターンオーバー制を採用。水原戦から6人程度の入れ替えが濃厚だ。

 今季、清水から加入した高木は、出場すれば移籍後の初戦となる。日産スタジアムがある横浜市出身。父の高木豊氏がプロ野球大洋(現DeNA)に在籍していた時に生まれ、11年に清水へ移籍するまで育った“ホーム”だ。「少し特別な思いがあるスタジアム。フレッシュな自分が出て、チームを勝たせたい」と話した。

 スーパー杯のチケットは前売りを含めて5万枚以上の発券。優勝賞金は3000万円と重要な試合だ。さらにG大阪は昨季、優勝争いを繰り広げながら敗れた因縁の相手。DF槙野は「借りを返す。総力戦で乗り切りたい」と意気込みは十分。今季初勝利を挙げ、ACLとJリーグに弾みをつける。【保坂恭子】

 ◆富士ゼロックス・スーパー杯 Jリーグ開幕を告げる、シーズン最初の国内公式戦。基本的に開幕1週間前に実施される、前年のJリーグと天皇杯王者の対決。同一クラブが優勝の場合は08年までは天皇杯準優勝、09年からJ1年間準優勝チームが代替出場する規定になった。前座試合で、日本高校選抜とU-18Jリーグ選抜が対戦する。