2季ぶりのJ1に挑む湘南が、ホームに昨季2位の浦和を迎えた。前線から激しくプレスをかけ、豊富な運動量で数的優位をつくる「湘南スタイル」で、序盤からゲームの主導権を握る。前半24分には6人が相手ゴールに迫る速攻で、浦和サポーターを黙らせた。

 押し込んでいると相手がこらえ切れなかった。33分にPKを獲得。FW大槻がペナルティーエリア内でDF森脇につかまれ、笛が鳴った。蹴るのはU-22日本代表DF遠藤。GK西川と反対のゴール右に冷静に流し込み、仲間との「ゆりかごダンス」で誕生した第2子の長女を祝福した。

 ここまで公式戦3連敗で後がない浦和も、意地を見せる。徐々に流れを取り戻して41分、左FKにFW興梠が頭で合わせて同点とし、1-1で折り返した。

 霧雨となった後半に入ると、風上の浦和が攻勢を強める。13分、清水から新加入のFW高木が右FKを蹴る。クロスバーに当たったが惜しい場面だった。

 対する湘南は20分、浦和から移籍したMF山田を投入し、勝負に出る。しかし前半は運動量に戸惑っていた浦和の対応が合ってきた。チャンスをつかめずにいると、たたみかけたのは浦和だった。30分、左サイドでスルーパスを受けたMF宇賀神が右足でゴール右上を射抜く。鮮やかなゴールで勝ち越すと、その3分後にはDF那須が左クロスに頭で合わせて追加点。浦和が敵地で、公式戦4試合目で今季初の勝利を挙げた。