神戸FW渡辺千真(28)が、ホーム開幕戦ゴールで地元ファンにあいさつする。柏戦(ノエビアスタジアム)を翌日に控えた6日、神戸市内で調整。本拠地ノエスタは、プロとしての自信を得た思い出の地で「いいイメージはあります。このスタジアムは」と声のトーンを上げた。

 1年目の横浜時代、09年11月21日の神戸戦で前半4分に先制ゴール。城彰二の新人最多記録を更新するシーズン13ゴール目をここで決めた。この1発で新人王も獲得し、日本代表にも初招集された。「これからは自分のホーム。ここでたくさん点を取りたい。開幕でゴールを決めると、良い流れになる。まずは1点。積み重ねていきたい。背番号を目標に」。その背番号は19。相性の良い本拠地で、ゴール量産を誓った。

 昨季までの東京ではワントップを務めることも多かったが、開幕戦は左サイドハーフでの起用が濃厚。「左でやると覚悟してます。点取る選手は、どこからでも点取っているし」と貪欲に得点機を狙う。昨季14ゴールで得点ランク3位のFWマルキーニョス、13ゴールで同4位のペドロ・ジュオールといった強力FW陣に加わった渡辺が、クラブ発足と阪神・淡路大震災から20年という節目シーズンの幕開けを告げるゴールをぶち込む。【鈴木絢子】