清水のDF河井陽介(25)が連敗阻止のキーマンになる。明日18日のアウェー名古屋戦に向けてチームは16日、完全非公開で練習を行った。河井は攻撃的ポジションが本職だが、次戦は右サイドバック(SB)での出場を想定して調整。現在はDF三浦弦太(20)とスタメンの座をかけて争っている段階だが、河井は「結果にこだわってやりたい」と意気込んだ。

 身長は166センチと小柄だが“頭”を使ったプレーには定評がある。大榎克己監督(50)も以前から「サッカー偏差値が高い選手」と評価しており、本職ではない守備的ポジションでも高水準でこなすことができる。昨季の天皇杯準々決勝でも名古屋の俊足FW永井を封じ込め、4強入りに貢献。「名古屋は特徴のある選手が多い。いい所を出せないように予測を早くしたい」と、相手の良さを消すイメージはできている。

 慶大時代は司令塔として活躍。的確なポジショニングと試合の流れを読む能力は当時からずばぬけていた。前節G大阪戦は出場停止だったため、スタンドで観戦。2点ビハインドから追いつきながらも、最後に勝ち越しを許した展開に「ホームだったし、もっとチーム全体で前に行く意識を持ってもよかったと思う」と冷静に分析する。

 チームはクラブワーストの公式戦6連敗と不名誉な記録を更新しているだけに「流れを読んでサッカーをしたい。チームが勝てるように貢献します」。河井が高い戦術眼を発揮し、難敵を攻略する。【神谷亮磨】