もう“壁ドン”はしない。山形MFキム・ボムヨン(24)が、今日18日のホーム松本戦で猛特訓したFKを披露する。17日の全体練習後には、DF石川にアドバイスを受けながら右足の精度を高めた。CKも任される新キッカーは「今まで蹴ることがなかったので、壁を越えてゴールに入れるのは難しい」と言いながらも、力強いシュートを蹴りこんだ。

 借りを返すために準備してきた。4日の湘南戦で、1-2の後半終了間際に自身初のFKを放ったが「蹴るまでに時間がありすぎて、緊張しなかったと言ったらうそになる」と相手の壁を直撃。同点のチャンスを逃した。キッカーとしてのデビューから2週間。地道な練習で手応えをつかみつつある。「蹴り方は変えず、ゴールへのイメージを大切に」。3節川崎F戦で初勝利に導くJ1初ゴールを決めたボムヨンの右足が、山形サポーターの心を熱くさせる。【鹿野雄太】