仙台レディースの女子W杯日本代表DF川村優理(25)が無失点に貢献した。なでしこジャパン佐々木則夫監督(56)が視察する中、本職のボランチで攻守に実力を発揮。チームは過去5戦5敗と苦手の日テレと引き分けた。3勝3分けの勝ち点12とし、順位を1つ落として4位となった。

 御前試合で川村がピッチを走り回った。ボランチの位置から前半は果敢に攻め上がり、後半は守備重点と攻守のバランスを保った。仙台レディースが今季初めて無得点に終わっても、日テレと6戦目にして初めて負けなかった。「守り切れたことは自分たちの自信になったのかな」と無失点を喜んだ。

 見守った佐々木監督も川村の動きを褒めた。「非常に勝負にかかわりながら頑張っている」。代表ではセンターバック(CB)を任せているが「DFだけど、中盤での起用も考えている」。来月6日開幕の女子W杯カナダ大会では、CBとボランチ兼任の方針を示した。

 「与えられたポジションをこなせれば」と川村は言うが、対人や空中戦の強さに加え、ボランチで今季6試合4ゴールの得点力。2連覇を狙うなでしこジャパンの1つの武器になりそうだ。

 チームは6試合負けなしで、女子W杯によるリーグ戦中断まで残り3試合。3位から4位に後退したが、首位INAC神戸との勝ち点差は6とそれほど開いていない。川村は「負けないできている。上の順位で終われるように」と言った。カナダに行く前に、もうひと暴れする。【久野朗】