清水の大榎克己監督(50)が、主力組に発奮を促した。明日23日のリーグ湘南戦に備え、チームは21日に完全非公開で調整。練習後、大榎監督は「入れたい選手はけっこういる」と、20日のナビスコ杯名古屋戦で活躍した若手数人を次戦のメンバーに入れる意向を示した。

 名古屋戦は先制点を決めたFW北川航也(18)ら、高卒ルーキー4人がそろって出場するなど、平均年齢21歳のスタメン11人が躍動していた。守備では前線からハイプレスをかけ続け、攻撃では小気味いいパスワークで主導権を握った。試合は敗れたものの、今季ベストゲームに近い内容に、指揮官も「可能性を感じる負けだった」と手応えを口にした。

 普段出番が少ない選手が奮起した姿に不動のエースも反応した。FW大前元紀(25)は「もともとやろうとしているサッカーができていた。僕らも危機感を持ってやらないといけない」と強調する。チーム力の底上げにもつながる若手の活躍はリーグ戦で16位と低迷するトップチームに刺激を与えたはずだ。大榎監督も「よかった選手を使いたい。それがフェアだから」と競争意識を喚起した。【神谷亮磨】