G大阪が7年ぶりに8強進出を決めた。FCソウル(韓国)との第2戦も連勝。2戦合計6-3で、優勝した08年以来の準々決勝へ駒を進めた。エースFW宇佐美貴史(23)が2得点に絡む活躍。日本代表ハリルホジッチ監督が見守る中、圧倒的な存在感を見せた。柏を含め日本勢2チームのベスト8は6年ぶり。準々決勝の組み合わせ抽選は6月18日に行われる。

 G大阪を背負う宇佐美が歓喜の声で包まれた。前半16分、自身が中央でDF3人をかわし、最後はFWパトリックへ絶妙の先制クロス。アウェーでの第1戦でも2発を決めていた宇佐美が、今度はアシストで勝利を引き寄せた。

 「感覚的に打った。パト(リック)なら、あそこにいてくれるかなと。パトへのアシストも減ってきていたので、ゴールしてくれて良かった」。2点目にも絡んだ。ゴール前で相手DFと競り合い、こぼれ球をMF倉田が決めた。視察したハリルホジッチ監督が拍手を送るほどの活躍だった。

 24日の練習後、いつも通う整骨院で、同日に完封勝利したプロ野球・オリックスの西勇輝投手(24)に出会った。顔面けいれんに悩まされた右腕の結果を残す姿に感銘を受け、今度は宇佐美の番だった。

 17歳14日で公式戦デビューしたFCソウル戦。この日は同じ相手に、ユース所属の高2、U-18(18歳以下)日本代表MF堂安(どうあん)が後半43分からピッチに立った。16歳11カ月11日の公式戦デビューで、同じ下部組織育ちの宇佐美の記録を超えた。G大阪の充実を示す新戦力の台頭だ。

 これで優勝した08年以来の8強。長谷川監督は「想像していた通りのタフなゲームだった。最後まで勝負にこだわって、勝利で8強入りを決められた」。G大阪に再びアジアの頂点が見えてきた。【小杉舞】

 ▼日本勢2クラブ8強 G大阪が、優勝した08年以来2度目の8強入り。26日には柏が準々決勝進出を決めており、Jリーグ勢2チームが8強以上は09年大会の名古屋(4強)と川崎F(8強)以来6年ぶり。1大会最多8強は08年大会の3チームで、G大阪が優勝、浦和が4強、鹿島が8強と、出場した3クラブがいずれも8強以上だった。