東京でのラストマッチを迎える日本代表FW武藤嘉紀(22)が、大きな置き土産を残す。マインツ移籍前、最後となる明日27日の清水戦(味スタ)が、今季3度目のチケット完売となった。観客動員は約4万2000人が見込まれ、満員のスタンドがピッチを囲む。その中で「まずはゴール。最後にゴールを取る姿を見せたい。自分の花道は自分で飾る」と言い切った。

 今季東京の平均観客数は約3万人で、1万2000枚も平均を上回る。クラブ関係者は「最後に武藤を送り出したいという人が、チケットを購入してくれているのではないか」と武藤効果を挙げる。

 チケットの平均価格が約4000円のため、1万2000枚増は単純計算5000万円近い売り上げ増。さらに記念グッズも販売しており、お別れ試合での収益が、武藤からの恩返しの1つになる。

 当日、入場の際には武藤を送り出す「コレオグラフィー(人文字)」をクラブ側は検討している。この日の練習後、小平での最後のファンサービスには長蛇の列で見送られ「まずは清水戦で点を取りにいく。それでチームを勝利に導けたら最高」とすべて出し切るつもりだ。【栗田成芳】