G大阪の元日本代表MF遠藤保仁(35)が3日、W杯2連覇に王手を懸けたなでしこジャパンにエールを送った。1学年上のMF澤と親好が深く、大会中もメールでやりとりを続けている。この日、大阪・万博練習場で調整した遠藤は「優勝してほしい。W杯連覇は簡単にできることではないですし、ここまで来たらぜひとも成し遂げてもらいたい」と激励した。

 自身が出場した昨年のW杯ブラジル大会は、本田らとともに優勝を目標にしながらまさかの1次リーグ敗退。なでしこには男子がまだ手の届かない世界の頂に、再び立って欲しいという強い願いがある。「日本の心臓」とまで呼ばれた遠藤は、国際Aマッチ歴代最多152試合出場という大記録を持つが、ハリルホジッチ監督就任後は代表から遠ざかっている。だからこそ、今大会5戦中先発2度と出場機会が減少している澤の気持ちは、痛いほど分かる。

 「サッカーに関わっている人間として、応援しています。ここまで苦しんでいるけれど、最後に全部出し切ってもらいたい。頑張っている姿が、日本で見ている人の元気になる」

 決勝戦は日本から声をからして応援するつもりだ。「チームワークもいいし、ここまではいろんな選手が活躍している」。日替わりヒロインが誕生し、決勝戦までたどり着いたなでしこ。だが、遠藤が願うのは、最後に親友澤が活躍することだ。【益子浩一】