第1ステージで14位に終わり、11日の第2ステージ開幕戦では鳥栖に2-3と惜敗した柏に、待ちに待った大物外国人が加入した。13年ブラジル1部得点王、FWエデルソン(26=前アトレチコ・パラナエンセ)との契約が正式決定。12日にアブダビ経由の航空機で電撃来日した。

 エデルソンは成田空港で疲れも見せずに意気込みを語った。「決定力が自分の持ち味。今、柏があまり良い状態じゃないのも知っている。なおさら自分の決定力を生かして、チームに貢献したい気持ちが強い」と力強く話した。

 13年にはアトレチコ・パラナエンセの一員として、2位に5点差をつける21ゴールを挙げ、ぶっちぎりの得点王。昨季、期限付きで所属したアルワスル(UAE)でも、元鹿島ジョルジーニョ監督のもと26試合で14点をマークした。

 圧倒的な攻撃力が自慢だが独りよがりな選手ではない。センターFWだけでなく、左右のウイングでもプレーが可能だと話し、チームワークの大切さも強調した。広州恒大(中国)とのアジア・チャンピオンズリーグ準々決勝について「相手は中国のビッグクラブで、偉大なフェリポン(スコラリ監督の愛称)のもとでブラジル人も増えている。自分のモチベーションは高い。でもサッカーは11人対11人の勝負。少しでも早く柏に順応して、仲間に入って力を発揮したい」と話した。

 登録手続きなどを経て、最短で19日の川崎F戦(柏)から出場可能となる見通し。リベルタドーレス杯など大舞台も経験する強力ストライカーが、柏の反攻の起爆剤となる。

 ◆エデルソン(エデルソン・アウベス・リベイロ・シウバ)1989年3月13日、ブラジル・セアラー州生まれ。地元のクラブ、セアラーSC(現ブラジル2部)の下部組織で育ち、そのままプロデビュー。08年にアトレチコ・パラナエンセに移籍。13年ブラジル1部で得点王に輝き、2部から昇格後、いきなり3位の快進撃に貢献した。14年リベルタドーレス杯では1次、2次リーグ計8試合で3得点。ビデオを見た柏関係者の間では「佐藤寿人(広島)タイプ」との評価が。172センチ、74キロ。

 ◆ブラジル1部得点王 ブラジル1部で得点王となり、その後、日本でプレーした草分けはジーコ。フラメンゴ時代の80年と82年にともに21得点で得点王に輝き、その後、鹿島入りした。

 以降もJ入りした得点王は多い。▽86年カレカ(サンパウロ、25点)→柏▽87年ミューレル(サンパウロ、10点)→柏▽92年ベベト(バスコダガマ、18点)→鹿島▽97年エジムンド(バスコダガマ、29点)→東京V▽00年マグノ・アウベス(フルミネンセ、20点)→大分▽04年ワシントン(アトレチコ・パラナエンセ、34点)→東京V。

 またJクラブからブラジルに帰国後、得点王になったのがアモローゾ(東京V→グアラニ)、ボルジェス(仙台→サントス)。ワシントンは浦和からフルミネンセへ移籍した07年に2度目の得点王となった。