東京が助っ人外国人のオーストラリア代表FWネイサン・バーンズ(27)の初ゴールで一時同点としながら、終盤に勝ち越しを許した。1点ビハインドの後半25分に、GK権田修一(26)のロングボールをFW前田遼一(33)が競り勝った。裏へ走り込んでいたバーンズが右足で触って流し込んだ。しかし、同36分にCKから決勝点を献上し白星どころか、勝ち点まで取りこぼした。

 攻め手を欠く展開でハーフタイムに、マッシモ・フィッカデンティ監督(47)はDFラインを入れ替える策をとった。DF吉本一謙(27)に代えて右サイドバックにDF松田陸(24)を投入。DF徳永悠平(31)を左サイドへ置き、そこにいたDF丸山祐市(26)を左センターバックにスライドさせた。「交代がいい影響を与えた」と同監督は振り返るように、流れを引き戻すことはできた。だが勝敗を分けたのは、セットプレーの局面だった。

 主将のDF森重真人(28)が鹿島DF昌子源(22)のマークを外し、決勝点を奪われた。森重は「自分がもったいないミスをした。まずは自分自身を見つめ直して自己分析したい。しっかりと自分がどれだけチームに貢献できたのか、最初から見つめ直したい」と、同じ轍(てつ)を踏まないために現実を受け入れ、再起を期した。