浦和MF武藤雄樹(26)は、日本代表初選出初戦を勝利で飾れなかった。

 好調なチームの前線にあって、巧みな動きでパスを引き出しチャンスに絡んだ。前半14分には、DF森脇の右アーリークロスに走り込み、身体を投げだしながらひざからすねにかけてでボールを捉える“サッカー版閃光魔術”がさく裂した。

 しかしGK楢崎の左足に防がれ、ゴールはならなかった。その後もチャンスをつくったが、FW興梠らへのラストパスが精度を欠いた。「パスが強くなってしまってばかりで申し訳なかった」。終盤はチームが退場者を出し数的不利の状況から、本職ではないボランチでもプレー。距離を走って前線に顔を出したが、ゴールにつながるプレーはできなかった。

 この日は名古屋DF牟田のマンマークを受けながらプレーした。プロレスラー武藤敬司からLOVEポーズ使用を公認された浦和の武藤と、武藤敬司の化身グレート・ムタを想起させる牟田との、いわば“夢の対決”。しかし、浦和に退場者が出たこともあり、完全決着は次回以降に持ち越し? になった。