サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のMF澤穂希(36=INAC神戸)が結婚発表から一夜明けた12日、神戸市内で会見した。30代一般男性としていた相手は、元Jリーガーで現在はJ1仙台で強化・育成担当をする辻上(つじかみ)裕章氏(38)と判明。澤は「頼りがいのあるすてきな旦那様」とのろけた。しばらくは遠距離生活も、互いに支え合い16年リオデジャネイロ五輪を目指す。

 さすがの澤も、胸のときめきを隠せなかった。突然の結婚発表から一夜明けて開いた会見で、終始幸せそうな笑みを浮かべた。

 30代の一般男性としていた相手は、J1仙台で強化・育成を担当する辻上裕章氏と判明。澤も「それは、あのぉ…はい」と、小声で照れながら認めた。早大卒業後の00年に仙台に入団、翌年引退し柏や日本サッカー協会などでも働いた同氏と澤は、10年来の友人だった。

 「いろいろ悩んだときに相談に乗ってもらって。本当に頼りがいのある人ですし、自分自身をさらけだせる友人の1人でした」

 旧知の仲だけに、恋に落ちてからの流れもスムーズだった。昨年末から付き合い始め、今年に入ると結婚を意識した。「一緒に過ごしてみて、彼の優しさだったり、責任感の強さだったり、うそをつかず誠実なところにひかれました。この人と一緒にいたら楽しいだろうなと思った」。のろけ話は止まらない。「常に自分のことのように話も聞いてくれる。頼りがいのある、すてきな旦那様です」と顔を赤らめた。

 挙式や披露宴は未定。結婚指輪も購入しておらず、しばらくは仙台と神戸との遠距離生活。それでも不安はない。「彼も私の仕事のことを尊重してくれてますし、この先は2人で話し合いながらやっていきたい」。

 16年リオデジャネイロ五輪については「現役である以上、目標を高く持ってやっていきたい。そこ(リオ五輪)を目標にやっていきたい」と、あらためて5度目の五輪を集大成にする意向を示した。12年ロンドン五輪では銀メダルだったが、目指すは「ミセスで金」だ。愛する伴侶に支えられ、再びサッカーの頂へと歩み始める。【木村有三】