サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のMF澤穂希(36=INAC神戸)が結婚発表から一夜明けた12日、神戸市内で会見した。30代一般男性としていた相手は、元Jリーガーで現在はJ1仙台で強化・育成担当をする辻上(つじかみ)裕章氏(38)と判明。澤は「頼りがいのあるすてきな旦那様」とのろけた。

 辻上氏は外国生活を経験し、英語が堪能だ。米ニューマンスミス高で学び、サッカーU-17米国代表の経験もある。96年4月に早大に入学。1年時から関東大学リーグの優勝に貢献し、卒業後は当時J2の仙台に入団。主に左サイドバックだったが、ケガなどもあってリーグ戦出場はなく、2シーズンで引退した。

 その後、J1柏でペリマン監督の通訳としてサッカー関連の仕事を開始した。運営担当などを務めた後、共同通信社に出向して運動記者として働いた。ロンドン支局に駐在し、女子プロゴルフ宮里藍が09年のエビアンマスターズで優勝した時の記事などを書いた。

 帰国後は日本サッカー協会に出向して広報部で活躍し、12年ロンドン五輪では関塚ジャパンのメディアオフィサーを務めた。クウェート遠征時には、空港取材が禁止の状況で、日本の報道陣が取材できるようにと空港側と交渉し、認めさせたこともあった。女子のU-17代表の海外遠征時には、選手を個別に部屋に呼ぶ必要がある時は、怖がらせることがないようにドアを開けっ放しにするなど、気遣いのできる人。人当たりもいい。サッカーのクラブ経営に携わるための勉強に励むなど、努力家だ。