柏が宿敵に完敗を喫した。14位に沈んだJリーグ第1ステージを見ているかのような失点ばかり。すべてセットプレーやロングボールからやられた。

 先制点は相手左サイドからのFKをDF鈴木が頭でクリアしようとして、オウンゴールになったもの。同40分には中央30メートルから、6月にトットナムから移籍してきたブラジル代表MFパウリーニョにFKを豪快にたたき込まれた。そして後半の3点目も、クロスに競り負けたものだった。柏は終了間際にFW工藤壮人のゴールで1点を返したとはいえ、ホームでの第1戦を1-3で落としたのは痛すぎる1敗だ。

 13年のACL準決勝では、広州恒大に2戦合計1-8と大敗した。その時も第1戦をホームで1-4と落とし、アウェーの第2戦で攻撃に出たところ逆襲を食らい、さらに0-4と完敗した。その苦い記憶がよみがえる展開となった。

 その2年前も主将のMF大谷秀和が第1戦は累積警告で、第2戦はケガでともに出場できなかった。この日も、足に張りを訴えて大谷が欠場。そのインサイドハーフに、18歳のDF中山雄太を起用したが、つながりを欠いた攻撃陣は前半シュート0本と持ち味を出せなかった。

 吉田監督は唇をかみしめながら「ホームでの1-3は非常に悔しい。でも最後の1点を第2戦につなげるためにも、悔しいだけで終わらせず、戦えるという手応えをもって、アウェーの地にいきたい」と話した。