チャンスを確実に決めて勝利につなげる。清水は25日、1日のオフを挟み練習を再開。田坂和昭監督(44)は次節ホーム東京戦に向けてゴール前でのシュート精度と攻守の切り替えに重きを置いたメニューを取り入れ、チームを指導した。

 同監督は「シュートは1人で打つ。局面を崩すのは最後は個人なので成功のパーセントをどれだけ上げるかが大事」と強調した。監督交代後の3試合は1分け2敗と未勝利だが、3試合ともシュート数では相手を上回った。

 新体制での初陣となった湘南戦は10本-6本で2戦目の新潟戦は12-7、前節G大阪戦も13-9とシュートチャンスは作れている。決めるべき場面で決めきれず、先制点を奪われる「負の連鎖」を断ち切るためにも、決定力の向上は不可欠だ。

 もちろん、短期間で精度を上げることは容易でないことも分かっているが、指揮官は「突き詰めないといけない」と指摘する。チームの最重要課題でもあった守備は安定感が増してきた。勝ちきるための改善点は明確だ。田坂監督は「最後の質の高さを上げていかなければいけない」と細部にこだわり、調整を進める覚悟を示した。【神谷亮磨】