G大阪が敵地で耐えしのぎ、スコアレスドローに持ち込んだ。前半から全北の猛攻にあい、防戦一方だったが、守りきった。攻撃でもエースFW宇佐美貴史(23)がマンツーマンの守備に動きを封じられ、シュート1本。最後は警告を受け、9月16日のホームでの第2戦は累積警告で出場停止となった。7年ぶりの4強進出には、宇佐美抜きでの勝利が求められる。

 2万3000人を超える敵地の全北サポーターに、何度も大きなため息をつかせた。試合が終わっても、鳴りやまない相手の応援歌。完全アウェーの中、G大阪は2倍のシュート16本を浴びながら、Kリーグ首位を走る強豪を無得点に抑えた。

 苦しい展開だった。猛攻にさらされ、前半はMF明神のシュート1本のみ。攻撃の要である宇佐美には、全北DF崔■淳がピッタリとマークについた。どこまででも付いてくるしつこさを初めて味わった。「予想外。あれだけ全労力を懸けてつかれるのは珍しい。今までの経験ではない」。シュートを打たせてもらえず、結局後半26分の1本だけ。「チームにとって1点の重みは大きかった。そこを決められれば」と責任を感じていた。

 9月16日のホーム戦。宇佐美にリベンジの機会はない。後半29分にイエローカードを受け、累積警告のため出場停止。「90分のうち、80分主導権を握られていたので(警告は)しょうがない。チームメートを信じます」。敵地で何とかドローに持ち込み、長谷川監督は「ホームでしっかり勝って、次のラウンドにいけるようにしたい」。勝てば7年ぶりの4強進出。08年以来となるアジアの頂点に向けて、正念場となる。【小杉舞】

 ◆第2戦どうなる? ホーム&アウェー方式で勝敗が同じ場合は、2試合の得失点差、2試合のアウェーゴール数、第2戦後の延長戦(15分ハーフ)、PK戦の順で勝者を決める。今回は第1戦が0-0のため、勝ったチームが4強進出。ちなみに0-0なら延長戦のちPK戦、全北に点数が入った1-1や2-2などのドローならG大阪の敗退となる。

※■は吉が2つ並ぶ