INAC神戸のMF澤穂希(36)が「ミセスデビュー」を白星で飾った。8月8日に結婚後、初の公式戦でアウェーで新潟に1-0で勝利。7月5日の女子W杯決勝米国戦で発症した左膝関節炎の影響で4戦欠場も、リーグ再開戦で2カ月ぶりに復帰した。90分フル出場した試合後は、サポーターから「澤さん結婚おめでとう」の横断幕が掲げられ、照れ笑いしながら手を振って喜んだ。「結婚してもサッカーだけでなく他のスポーツや仕事を続け、好きなことをやれるのは幸せだと思う。そういう人が1人でも多く増えたらいい」。今後の「ミセスなでしこ」増加を願った。

 勝利は得たが、内容には満足いかなかった。前半の右足ボレーを浮かした場面や、後半のCKを頭で合わせるも枠をとらえられなかった場面など、好機を逸したことを反省。それでも松田岳夫監督は「澤は90分戦う体力がある。今のチームの要」と称賛した。

 前半11分に先制ゴールを決めたFW高瀬愛実(24)も「明日の6日で37歳になるなんて信じられない。すごすぎです。澤さんの存在が、女子サッカーの選手寿命を伸ばしてくれる」と尊敬の意を表していた。