J1残留をかけた戦いが佳境を迎える。最下位の山形は松本戦(23日)から中2日でみちのくダービーの仙台戦。昨年のJ1昇格を支えた得意の連戦を制し、残留戦線に踏みとどまれるか注目だ。

 過酷日程を制して、J1残留だ。年間最下位の山形は25日、今日26日のホーム仙台戦に向けて、天童市内でセットプレー練習に取り組んだ。敵地2戦を含む中2日3連戦で移動した総距離は約1300キロ(山形→柏400キロ→松本300キロ→山形600キロ)。移動疲れを感じさせない石崎信弘監督(57)は仙台のキーマンは、との問いに「辻上(仙台強化・育成担当)じゃろ」とINAC神戸MF澤の旦那の名前を挙げるほどの余裕を見せた。

 間隔が詰まるほど、強さを発揮する。昨年は11月後半の天皇杯と昇格プレーオフの過密日程を制してJ1昇格。GK山岸の奇跡のヘッド弾も中3日の磐田戦で生まれた。今季山形は全36試合で7勝しているが、中1週間の天皇杯での2勝を除く5勝は中3日以内で挙げている。石崎監督は「練習がキツイからじゃろ」と分析した。中2日だと練習が軽減される分、選手の動きも軽くなる。

 中2日のシルバーウイーク3連戦では2引き分けに終わり、リーグ17戦白星なしだ。仙台戦を落とすと、条件次第では最短10月3日で降格が決まる。石崎監督は「勝ち点3がほしいのは当たり前じゃろ。目の前の試合をやっていくだけ」と言った。【高橋洋平】