清水DF鎌田翔雅(26)が縁の深い「相手」に燃える。明日3日の松本戦に備え、1日は静岡市内での完全非公開練習に参加。フルメニューをこなしたようで「絶対に負けたくない相手」と、次戦への強い意気込みを示した。

 松本の反町康治監督(51)とは09年の湘南時代に指導を受けた間柄だ。戦術やセットプレーのバリエーションなど、特に守備面でのプレーを事細かくたたき込まれた経験は今も覚えている。数十通りあるという敵将の緻密な戦術も「頭に入っている」と不敵に笑う。

 さらにJ2岡山に在籍していた昨季は6月の松本戦で右第5中足骨を骨折し、全治3カ月の大けがを負った。復帰がシーズン終盤となり、忘れられない相手となった。熱狂的なサポーターで埋まる敵地の雰囲気も分かっており「声が通らないほど独特。芝も引っ掛かるので気をつけたい」と意識を高めた。

 勝ち点差3で追う松本との直接対決を制すれば、残留に望みは出てくる。鎌田は一昨年の湘南でJ2降格の悔しさを知っている。「重圧で何もできなかった経験は生きている。今はやってやろうという気持ち」と並々ならぬ闘志を燃やした。【神谷亮磨】

 ◆鎌田翔雅(かまた・しょうま)1989年(平1)6月15日、神奈川県生まれ。08年に湘南ユースからトップ昇格。10年にJ2千葉、14年に岡山と期限付き移籍でプレーし、今季から清水に加入。J1通算27試合、J2通算99試合出場。173センチ、68キロ。血液型O。