大恩人に有終の勝利を贈る。クラブの取締役で、元住友金属工業社長として鹿島のJリーグ入りに尽力した下妻博さんが15日に死去(享年78)。最終節のホーム名古屋戦で喪章を付けて戦う。

 鹿島の初代主将として関係が深かった石井正忠監督(48)は、取材中に涙を流した。「優勝したナビスコ杯も見に来てくださって。7日の横浜戦後、ロッカールームで『頑張ってね』と言っていただいたのが最後。恩返ししたい」と涙を流して勝利を誓った。首位広島とは勝ち点3差も得失点差が12もある。逆転優勝は絶望的だが、試合は絶対に勝つ。