浦和が「ルーティンの力」で、大一番に平常心で臨む。第1ステージ優勝の資格で進出したJリーグチャンピオンシップでは、28日の準決勝でG大阪と対戦。DF槙野智章(28)は24日の練習後「試合まで、いつもの練習を、いつものテンションでこなしたい」と話した。

 ホームでの一発勝負はアドバンテージだが、選手たちは逆に「昨年と同じ状況」と表情を引き締める。昨年のJ1第32節、浦和は勝てば優勝の状況で、ホームに2位G大阪戦を迎えた。

 特別に決起集会をし「ここで決める」と意気込んだ結果、0-2で敗戦。槙野は「準備が失敗だったかは分からないが、勝てなかったのは確か」と振り返る。ラグビーW杯でルーティンを守ることで重圧に勝ち大事なキックを決め続けた日本代表FB五郎丸の姿も脳裏に残る。「しっかりルーティンを踏んでいきたい」と言う。

 毎日、練習2時間前にクラブハウスに入って体を温め、練習終了後にはチューブを使ったダッシュ練習などを行う。試合当日は、手をつないで一緒に入場する子どもと話す。「緊張を和らげてあげつつ、自分もリラックスできます」。

 そしてピッチに入ると指にキスし、MF宇賀神、武藤と同じポーズを取って気合を入れる。今季は日本代表にも定着。「いつも通り」ができれば、勝利に導けると心得ている。【塩畑大輔】