５位愛媛は決勝にあと１歩届かなかった。０－０の後半ロスタイム、ＧＫ児玉剛（２７）まで上がるパワープレーで攻め込んだが、決められなかった。

　木山隆之監督（４３）は「選手の見せてくれたものは愛媛の地域の人に希望を与えるものだった。来年また（Ｊ１へ）チャレンジしたい」と最後まで戦った選手をたたえた。

　エースのＦＷ河原和寿（２８）は悔し涙をこらえながら「監督を男にしたかった。それは来季に持ち越し」。クラブ最高の５位で初めてＰＯに挑戦。木山監督の叱咤（しった）激励が、河原にとってこの１年の基盤になった。「木山さんの言葉には魂がある。毎回刺激を感じるくらい印象的なことを言ってくれる」。愛媛に移籍して３年目。各世代別代表の主力として活躍した点取り屋は「Ｊ１からオファーがきても、愛媛とは簡単に（縁は）切れない」とまで言い切った。

　今季Ｊ２で快進撃を見せたが、最後で１点が遠かった。来季こそＪ１昇格を目指して、再び愛媛が走りだす。