湘南入団内定の青森山田MF神谷優太(3年)が不発に終わり、09年度大会以来の決勝進出を逃した。1-1の後半22分、FKをバーに当てるなど、攻め続けたが勝ち越せなかった。「自分の実力が足りなかった。みんなとやってきた1年間が終わるのがつらかった」と下を向いた。

 さらなる飛躍を望んだ。高2の1月に東京Vユースから青森山田に転校してきた。1月下旬、最初の雪上サッカーで全身がつった。慣れない環境でも、ひたむきに練習を続け2カ月後には同校OBの鹿島柴崎と同じ背番号10を任された。「山田に来た決断は間違いじゃなかった」。プレミアリーグ東地区では過去最高の2位に導き、選手権は2得点を挙げ4強に進出した。

 湘南で力をつけて、20年の東京五輪を目指す。「湘南で試合に出られなきゃ、五輪にも出られない。生きてきた中で一番濃い1年間だった。無駄にしない」と前を向いた。

 ◆高円宮杯U-18プレミアリーグ 高校生年代の最高位の大会。Jリーグの下部組織や高校の計20チームが東西10チームずつに分かれ、ホームアンドアウェー方式の2回戦総当たりのリーグ戦を実施。創設5年目の15年度は東地区の優勝が鹿島ユース、2位青森山田、3位大宮ユース、4位市船橋と高校勢の健闘が目立った。西地区はG大阪ユースが優勝し東福岡が2位。高校勢の優勝は13年度の流通経大柏(東地区)のみ。