J2清水の小林伸二監督(55)が28日、4バックをベースに今季を戦う意向を明らかにした。静岡市内で2部練習を行い、午後の紅白戦(15分×3本)では4-4-2をテスト。選手の動きを入念にチェックした指揮官は「(4バックを)1つの形として作りたい」と、初めてフォーメーションについて言及した。

 守備のベースを決めたことで失点を減らすことが狙いだ。チームは2年連続60失点以上で昨季はリーグワーストの65失点。1シーズンでフォーメーションが3度変更されたことも低迷を招いた原因の1つだった。

 昨季、センターバックで20試合に出場したDF犬飼智也(22)は「今はやりたいことがはっきりとしている」と強調。守備時には中央突破を許さないブロックを作り、相手のボールを奪う位置を選手同士で共有。この日は紅白戦とはいえ、0-0のスコアレスドローと守備は徐々に安定してきており、DF三浦弦太(20)も「このまま続けていけばいいと思う」と手応えを口にした。

 チームは2日間のオフを挟み、31日から鹿児島キャンプをスタートさせる。同キャンプのスカパー・ニューイヤー杯ではJリーグ3クラブとの試合が控えており、小林監督は「メンバーは固定しないで、いろんな選手を使う」と全選手を起用することを明言した。開幕まで残り1カ月。守備再構築を図るチームが実戦を通して完成度を高めていく。【神谷亮磨】