磐田新戦力の斉藤和樹(27)が、トップ下で輝いた。後半3分、DF宮崎智彦(29)の左サイドからのクロスに反応。相手DFと競り合いながら高い打点で、ヘディングシュートを決めた。得点後にはFW森島康仁(28)からうながされ、お笑いコンビ、トレンディエンジェル斎藤司のギャグ「ぺっ!」を控えめに披露した。

 J2熊本から加入後、「さいとう」の名字つながりでいじられている。「今までは、あんまりいじられることがなかったから…」と恥ずかしがりながらも、1発でチームメートとサポーターの心をつかんだ。

 前線のユーティリティープレーヤーになる可能性を持っている。本来はFWだが、この日はトップ下。前半は守備面で苦戦したが、ハーフタイムに1トップの森島と互いの動きを確認。役割分担をしたことで、連係がスムーズになった。「臨機応変に、監督からやれと言われた場所でやるだけです」。ワンタッチプレーで攻撃のリズムを作ったこともあり、名波浩監督(43)に「前線ならどこでも高い質でプレーできるし、重宝する」と言わしめた。

 キャンプも中盤に入り、疲労が蓄積した状態で66分間プレー。それでも斉藤は「点を取ったので、体力が回復しました」と足取り軽く会場を後にした。【保坂恭子】