G大阪の長身FW長沢駿(27)が、黒子役としてエース宇佐美の得点を倍増させる。5日は合宿地の宮崎県綾町で調整。パトリックに次ぐ第2のFWは「パトとの違いを見せつけたい」と先発奪取に意欲。その上で「貴史(宇佐美)やアデミウソンはボールを運んで点を取る力がある。うまくスペースを作ってあげればいい攻撃ができる」と、DFを引き寄せて点を取らせる仕事をイメージした。

 宿舎では生え抜き35歳のMF二川と相部屋。寡黙な背番号10との共同生活でも、長沢は「ああ見えて、意外にフタさんはしゃべるんです。部屋ではずっと話してます」。192センチ長沢と、168センチ二川の身長差は24センチ。畳の和室で並んで寝る凸凹コンビだが、元祖司令塔からゴール前でのスペースの作り方など宇佐美を生かす秘訣(ひけつ)も伝授された。

 昨季はリーグ制覇をかけた広島とのチャンピオンシップ決勝第1戦で先発抜てきされ、先制弾。天皇杯でも準々決勝鳥栖戦、準決勝広島戦と2戦連発でタイトルに貢献した。宇佐美は「ゴール前での連係はこれから深めていきたい」。エースを得点王へと近づけ、長沢自身も先発定着につなげる。【益子浩一】