サッカー元日本代表の北沢豪氏(47)が6日、東京・品川区でブラインドサッカー講演会を行い、“ロン毛”の理由を明かした。

 北沢氏と言えば、現役時代から肩にかかるぐらいのが長髪が特徴で、引退後も髪の長さは変わらない。講演会では、来場者350人へ生い立ちなどを話し、大型スクリーンに小1の頃の写真を映した。長髪でサッカーユニホームを着た写真を指さして、「見てください!! 僕はこの頃から、ヨーロッパなどの海外サッカーに憧れて長髪でした。学生時代の試合に負けたら丸坊主という考えが大嫌い。丸坊主にして試合に勝てれば良いけど、勝てるはずがない。トレーニングや戦術が重要で、外見よりも中身を考えるべきです」と語った。

 ブラインドサッカー日本代表強化指定選手の落合啓士(38)や加藤健人(30)ら5人も登壇。品川区は20年東京パラリンピックでブラインドサッカーの会場候補地となっている。落合は「視覚障がい者は、街中で自転車に突っ込まれたりと大変なこともありますが、周りから『かわいそう』と思われるのが一番つらいです。そんな中、ブラインドサッカーをしている時は、自分が視覚障がい者ということを忘れられる。東京大会では40(歳)超えですが、ピッチの上で活躍できるようにしたいです。品川区の皆さんも一緒に盛り上げましょう」と呼びかけた。それを聞いた北沢は「ブラサカの選手は本当にトークがうまい。目が見えないせいか、感性が豊かで、目を閉じて聞いていてもすんなり言葉が入ってくる」と感心していた。

 講演会前には、小学生ら50人とブラインドサッカーの体験会を実施。ブラインドサッカー日本代表は昨年9月のアジア選手権で4位に終わり、リオデジャネイロ・パラリンピックの出場権を逃した。東京大会には開催国として初出場する。