鹿児島キャンプを終えた磐田の先発FW争いが、開幕試合の名古屋戦(27日・ヤマハ)に向けて激しさを増している。14日、磐田市内のグラウンドで練習を再開。練習前のミーティングで、名波浩監督(43)は選手に「開幕戦まで、どれだけアピールするかだ」と伝えていた。

 レギュラーはまだ決まっていない。特にFWのワントップ争いは混沌(こんとん)としている。エースのジェイ(33)は左ヒラメ筋肉離れで、慎重に調整中。この日は全体練習のランニングには参加したが、ミニゲームには入らずにクラブハウス内で別メニュー。期待の新人、小川航基(18)は体調不良で療養中だ。

 その一方で、元気なのが、J2熊本から新加入のFW斉藤和樹(27)と高卒2年目のFW岩元颯オリビエ(19)だ。2人ともミニゲームでキレのある動きを見せ、斉藤は「動きだせば、どんどんボールが出てくる。あとは自分次第」。得点した岩元は名波監督から呼ばれ、個別指導も受けた。「FW登録として得点を決めて価値を高めたい。チャンスは与えられているので、しっかり決めたい」。

 昨季からジェイの控えと位置付けられている森島康仁(28)中村祐輝(28)も好調を維持している。開幕戦まであと12日。サバイバルは直前まで続きそうだ。【保坂恭子】