仙台は16日、第3次宮崎キャンプ(KIRISHIMAハイビスカス陸上競技場)をスタートさせた。チーム始動初日から2部練習を行い、2日間のオフ明けから、精力的に動いた。開幕まで2週間を切った現時点で、絶好調のキャンプを過ごしているのがFWウイルソン(30)だ。けがの影響もあり、昨季までの2シーズンで8得点と不発だったブラジル人エースストライカーが、今年こそ爆発する雰囲気を漂わせている。

 ぽっちゃりウイルソンは、もういない。「残念ながら体重オーバーだったからね(苦笑)」と振り返る昨季キャンプから丸1年。今オフは「食べ過ぎないようにしたし、体重管理に気を配っていた。コンディションを上げるためにね」と自らを徹底管理し、現時点で好調をキープしている。ここまでの練習試合では得点こそまだ挙げてないが「今年は(キャンプの)最初からすごく良い感じだよ」と笑顔を見せるほど、手応えを感じている。

 今年こそ再ブレークする。プロ14年目を迎えるストライカーは「最高のシーズンにしたい。チームのために、とにかくたくさんの点を取りたい」と燃える。仙台では、入団した12年に13ゴールを挙げ2位躍進の立役者となった。だが以降14、15年はともに4得点と低調に終わっている。この2年はチームと共に低迷期を過ごしただけに、エースナンバー「9」を背負う自覚から「もっと活躍しないと。チームのために戦いたい」と、今年にかける気持ちは強い。

 練習着の下には銀色のサウナスーツを着込む。発汗作用のあるインナーを着用することでさらなるキレを取り戻すためだ。まずは2年連続の開幕ゴールを決めて、チームを上昇気流に乗せるのが、エースFWとして最大の役目になる。ウイルソンは「今年は体調が良い。早く(シーズンが)始まって欲しいね」と満面の笑みを浮かべた。【成田光季】