いざ開幕戦! 仙台は今日27日、アウェーで横浜と今季初戦を戦う。敵地の日産スタジアムは、03年から13年間負けなし、5勝3分け(ナビスコ杯を含む)と相性抜群の会場だ。チームは26日、約1カ月間の九州キャンプを打ち上げ、そのまま空路で横浜に入った。渡辺晋監督(42)はチーム力アップに手応えを感じており、上位進出に自信を見せている。目標のトップ5(5位以内)へ今日、力強い1歩を踏み出してみせる。

 戦いの始まりだ! 開幕戦前日となった宮崎キャンプの最終日、イレブンは笑顔でボール回しをするなどリラックスムードで調整した。最後はホワイトボードを使い、入念にセットプレーを確認し、万全を期した。渡辺監督は「ここからがスタートです。キャンプでやってきたことを明日、ぶつけてくれれば。全員がファイティングポーズを取ってくれているので大丈夫」と満足そうに語った。

 今季を占う一戦である。リーグ戦は、今日の横浜を皮切りに格上との対戦が続く。開幕勝利で勢いをつけたい仙台だが、心強いデータが後押しする。日産スタジアムでの横浜戦は03年から13年間負けなしの5勝3分けと抜群の相性を誇っているのだ。ここで勝ち点3を奪えば、後々の戦いにも大きく影響してくる。

 キャンプ終盤に渡辺監督は「上位を目指せる確信を持っています」と言い切ったほど、今キャンプでの調整、上積みに自信を持っている。横浜との対戦を受け「我慢比べになると思う」と冷静に分析すると同時に「偶然ではなく必然に好機をつくり出せる力がついてきた。引き出しも増えましたし、どれくらいできるのか楽しみ」と手応えと自信をのぞかせた。さらに「守って守ってカウンターだった昨季から、ボールを動かす中で(相手の)隙を突くことができるようになってきた」とチームを評価。攻撃面の幅が広がって、サイドからの攻撃以外のオプションも、今キャンプでは明らかに増えている。それが実戦で適応すれば、トップ5は決して夢物語ではない。

 先発起用が濃厚なGK六反勇治(28)は「キャンプをもう1回やりたいくらい」と充実感を漂わせ、準備万全を強調する。昨年に横浜から移籍してきた守護神は「日産は僕にとって思い入れのある場所。勝ってプレーで恩返ししたい。まずチームとして勝つことが大事」。大きな初勝利を持ち帰る。【成田光季】