出番が来た! 仙台のMF水野晃樹(30)が、明日4月1日のアウェー広島戦で、移籍後初めてリーグ戦に先発する可能性が高まった。J2千葉から今季加入した元日本代表は、30日に行われた紅白戦の1本目に、右サイドハーフ(SH)でプレー。縦への突破力や武器のクロスで好機を演出し、ミニゲームではシュートも決めるなど、キレキレの動きを見せた。公式戦3連勝もかかる一戦に、万全の状態で臨めそうだ。

 春を通り越して夏が来そうだ。仙台入り後、水野に初めて訪れたリーグ戦のスタメン機会。「メラメラと内に秘めてるものも多い。それを結果に結び付けたい」と熱を帯びた口調で話した。約1時間半の全体練習後は数人の選手と居残りでクロスを確認。それが終わると西形フィジカルコーチと2人きりで居残り“2部”練習まで敢行した。

 気合がみなぎっている。昨年度覇者が相手だが、「実力は劣ってないし、サッカーに絶対もない。勝てるチャンスはある」と力強い。リーグ戦では途中出場が主だったが「いつでも使ってくれ! ってアピールは続けてきたし、18人(ベンチ入り)に入っていれば良いとは思わない。常に11人(先発)を狙ってるから」とレギュラー定着へ闘志を燃やしてきた。27日のナビスコ杯柏戦でも途中出場で流れを変え、決勝点に絡む活躍をしたばかり。「今のうちにチャンスをつかみたい。定位置を奪うつもりで臨む」と言い切った。

 穴埋めとは言わせない。MF梁、金久保が負傷離脱中。ボールのキープ力に優れるアイデアマンの金久保とは「正反対」の特長を水野は持っている。「スペースのある所を素早く見つけ、シンプルなクロスを上げたり、体で勝負したい。チームにとってプラス材料になれれば」。先週末には仙台に来た家族と「焼き肉を食べて」心身共にパワーチャージした。「広島で(公式戦に)連勝できれば力があると証明できる」。右サイドをフルスロットルで駆け上がり、星をつかむ。【成田光季】