仙台は今日16日、アウェー浦和戦に臨む。今節はMFキム・ミンテ(22)が今季リーグ初先発する可能性が高い。前日15日の紅白戦でも主力組でプレー。来日2年目で日本語にもすっかり慣れた韓国人MFは「試合に出られれば命をかけて戦う」と通訳を介さずに語り「チームのために必要ならアシストもゴールも決める」と意気込んだ。

 相手の浦和とは「縁がある」。ルーキーだった昨季のホーム対戦(△4-4)ではJ1デビュー戦で初得点をマーク。その後も攻撃的ボランチとしてリーグ16戦4得点と活躍した。同時にリオ五輪韓国代表入りも目指し成長を続けてきた。

 だが昨年末から今春キャンプまでは長いリハビリ生活。腰痛と左膝負傷の影響で「キャンプだけでなく五輪からも落選し苦しい状況が続いていた」。それでも「身を粉にしても絶対に(リオに)行くと決めているから。チャンスはもう1回来ると思う」と必死に前を向いて練習に励んできた。

 今季は今月6日のナビスコ杯鳥栖戦(△1-1)で初先発しゴールを決めたばかり。「俺は相手の裏を取るために走れるし体を張って戦える。自分のやることをやれば浦和戦でもチャンスは巡ってくる」。現在は両親が来日中で「母が作るコチュジャンサムギョプサルを食べたからパワーが出せそう」とにっこり。ミンテが敵地で躍動し連敗を止める。【成田光季】