湘南期待の17歳の新生がJ1デビューを飾った。2種登録MF斉藤未月が、後半11分から途中出場した。チームは大宮に0-1で敗れ、開幕8戦未勝利となったが、積極的な攻撃参加で輝きを放った。

 まだ表情はあどけない高校3年生が、攻撃のスイッチを入れた。同24分には、約30メートルのミドルシュート。GKにキャッチされたが、チーム初めての枠内シュートを放った。縦への素早い突破も光った。今季、ナビスコ杯には2試合出場したが、J1リーグ戦は初。それでも斉藤は「緊張はしなかったです」と頼もしかった。

 曹貴裁監督(47)は「ゲームに勝つために使った。堂々としていた。たいしたもの」と高く評価。ただ、斉藤の自己評価は厳しかった。「ベンチから見ていて(中盤に)スペースが空いていたので、ミドルシュートが打てると思った。でもあのミドルシュートを決めていれば…。決めきる選手にならないといけない」。J1デビューを飾れたうれしさよりも、試合に敗れた悔しさが上回った。

 世界での活躍を夢見る。湘南ジュニアユース出身で、同ユースに所属する。目標は湘南ユース、湘南の先輩であるU-23(23歳以下)日本代表主将の浦和DF遠藤航(23)だ。「航さんのように、A代表でも活躍したい。将来は海外でサッカーがしたい。東京五輪も目標にしたい」。大きな夢への確かな1歩を踏み出した。