J2清水は今日3日、アウェーで京都と対戦する。チームは2連勝で首位町田と勝ち点3差で4位。上位戦線生き残りへ負けられない一戦で、カギを握るのが左サイドバック(SB)の福村貴幸(24)だ。2014年途中まで京都に在籍。前節ホーム金沢戦で右サイドからの攻撃を重ねたチームで、左から脅威になる。

 福村は2日、京都戦に備え、静岡市内で完全非公開練習に参加した。紅白戦やセットプレーなど約1時間半の最終調整を終えて言った。「移籍して初めて京都とやります。リーグ戦42試合ある中でも特別な試合になります」。

 大阪桐蔭高卒後、10年に京都に加入。プロ2年目から出場試合を重ねたが、14年は開幕からメンバー外が続き、同年3月下旬に清水に期限付き移籍で加入した。昨季は出場14試合。だが、今季は開幕全試合フル出場。小林伸二監督(55)も「(運動量を生かして)サイドを何度もアップダウンできる選手」と信頼を置いている。

 その上で今、求められる役割も分かっている。チームは約11カ月ぶりのホーム白星を挙げた前節金沢戦で右サイドから3得点。左SBの福村は「次は左も負けないようにしないといけない」と積極的に仕掛ける構えだ。コンビを組むMF河井陽介(26)との連係も試合の度に向上。2人の連動した動きで崩しきるイメージも持っている。

 今季はアウェーで4戦全勝。目標のJ1昇格に向けて、上位戦線に残るためには「勝ち点3」を重ねる必要があり、「勝ちたい気持ちしかない」。今季初の3連勝をたぐり寄せるべく、古巣の脅威になる覚悟だ。【神谷亮磨】