初出場の大宮アルディージャジュニアが関東勢対決となった決勝を2-0で制した。関東大会決勝と同カードに多久島良紀主将は「みんなで円陣をして絶対勝とうと言い合った」。0-0で迎えた第2ピリオド(P)1分、50メートル7秒5の快足を生かした有竹翔吾がDFの背後へ抜け出して先制点。激しい球際の攻防を見せ、JACPA東京FCの反撃を許さなかった。第3P12分にも本間翔太が追加点を奪い、試合を決めた。

 予選から計20得点を奪い、今大会最多得点をマーク。準決勝ではソレッソ熊本U12とPK戦までもつれたが、有竹は「苦しい試合だったけど、チームメートみんなが頑張ってくれた」と勝因を語る。森田浩史監督はチームの強さについて「決して得点力が高いチームではないが、守備の頑張りが最多得点につながった」と話した。多久島主将も「守備が粘り強くて、攻撃もみんなで協力していけるチーム」とうなずいた。今年のシーズン前には100%力を出し、常に考えて行動することを徹底。ボールを持ちながら主導権を握るスタイルを確立させた。

 チームの兄貴分にあたる大宮アルディージャも今季はJ1に復帰し、現在公式戦10戦負けなしで勢いに乗っている。子供たちはJリーグも観戦しており「トップ(チーム)のゲームが影響しているかも知れませんね(笑い)」と森田監督。「将来はプロサッカー選手になりたい」と言う有竹は未来のトップ選手の卵。多久島主将も「同じDFの河本選手はヘディングが強くて好きな選手。トップ(チーム)も頑張って欲しい」とエールを送った。

 就任1年目の森田監督は04年にトップチームでプレーし、J1初昇格に貢献。クラブ関係者から“持ってる男”とも呼ばれるが「僕じゃなくて選手が頑張ってくれたおかげ」と笑った。トップチーム同様、大宮の勢いは止まらない。

<主催>日刊スポーツ新聞社、横浜市体育協会<後援>日本サッカー協会、神奈川県サッカー協会<特別協賛>全国農業協同組合連合会(JA全農)

 ◆本大会の模様は21日午後4時からBSジャパン「JA全農チビリンピック2016~みんな明日の日の丸選手~」で放送されます。