絶対に負けられない最下位決定戦! 仙台は今日8日、ホームで福岡を迎え撃つ。リーグ7戦未勝利で、ブービー17位に沈む仙台の相手は18位の福岡。現時点での勝ち点差はわずか2と、負ければ最下位転落となる大一番だ。チームは7日まで2日連続で一般非公開練習を行い、決戦へ向け調整を進めた。リーグ8戦ぶりの白星と再浮上をかけた重要な戦い。午後3時のキックオフを待つ-。

 ユアスタに仙台イレブンの声がこだました。「声出せよ!」「もっといけ!」。7日の紫山練習場に続き、試合前日のこの日も一般非公開でのトレーニング。途中、雨が降り出すと渡辺監督は「恵みの雨だ」と声を張り上げた。福岡に負ければ、最下位に転落する可能性もある一戦へ「何としても勝つ。それしかない」。短い言葉に勝利への執念をのぞかせた。

 白星しか考えられない。ユアスタでは、みっちり1時間にわたり最終調整した。紅白戦やセットプレーの確認などを入念に行い、野沢、金久保、奥埜、三田ら攻撃陣は居残りシュート練習を敢行。ネットを何度も揺らし、感触をチェックした。一方のDF陣は、前節を欠場した平岡と石川直が復帰。実戦形式の最後には、逃げ切りプランの5バックもチェックした。静かに闘志を燃やすMF富田主将は「勝ち点3しかない」ときっぱり。金久保は「自分たちが攻撃する時間を増やし先手を取りたい」、石川直は「福岡を想定して練習してきた。悪い流れを止めるためにも失点せずホームで勝ち切る」と力強く語る。

 リーグ戦では、ユアスタで福岡に負けたことはない。だからこそ気を引き締めて臨む。2戦連続での先発起用が濃厚なDF蜂須賀は「最下位って思うと鳥肌が…。全力で戦うほかない。僕らは勝利に飢えている。気持ちのいい勝利で連戦の最後を飾りたい」と意気込む。唯一の格下に負けるわけにはいかない。この一戦に勝てるかどうかで、未来は変わる。【成田光季】